破損本が多くなり、年間20件近くだったのが平成17年度は58件と増えています。半数以上は窓口に申し出がありますが残念ながら、そのまま返却されるケースがあります。多くの場合は、本を机などに置かれ、お茶・水などをこぼしてしまうケース。冬の時期に窓際に本を置きによる水濡れにしてしまった。赤ちゃんや小さい子が無意識に本を破ったりラクガキをしてしまった。犬や猫などのペットが噛んでしまった、などです。
 その一方で、思い出の写真や、大切な書類などが本の間に返却されたりと忘れ物が同時に増えてきています。
 このことから図書館では、みんなが気持ちよく利用してもらうこと・大切な物をなくしてしまわないように、貸出・返却時にそのようなものがないかを確認をさせていただいています。 
 この確認作業によって、中には写真・キャッシュカード・納税証書などのはさみ忘れを未然に防止することができています。
 貸出・返却時少々お時間を頂いていますが、今後もご協力の程をお願いします。  
本が泣いているよ!
みんなでたくさん利用してたくさん大切にしよう!
水濡れ
らくがき 破られたりした本
食べ物が 挟まれていた本
借りた本を壊したり・汚してしまったら 図書館に話そう
破損・汚損本をいくつか紹介します!

 水を含んでしまった資料は左の写真のように紙がふやけてしまい次に利用する方が不快に感じます。図書館ではアイロンなどで回復を試みますがここまで来ると困難を極めます。

 時間が経過し中には、
このようにカビが生えてしまうケースがあります。ここまでくると、資料としての利用価値はなくなり廃棄せざろうえません。

らくがきや破られたりするケースのほとんどが児童書です。もし、お父さん・お母さんが発見したときは、図書館まで修理をせずご一報ください。

図書館の本を破損した時は自分で修理をしないでください!
理由 破れた本をセロテープで修理をすると、経年劣化によりボロボロになります。また、         事務用のりなどで修理しないでください。経年劣化により変色などを起こしてしまいます。

※図書館では、専用の補修テープや接着剤を使用し少しでも本の寿命を伸ばし利用してもらえるよう努力していますので、破損時は図書館まで申し出ください。また、落書きに関しても同様に図書館まで連絡をお願いします。

  

 左の写真のように、ひどい本は、ガムがはさみこまれていたものもあります。もう資料としては利用することができません。

公共の物はみんなの物、道徳心を図書館から育みましょう! 
図書館の本の寿命ってどのくらい?

 図書館の本の寿命の前に図書館に本が書架に並ぶまでにいくつかの行程を得紹介します。

1、本が、約1週間に一度の割合で届きます。注文書と中身があっているかを確認しながら開封していきます。

2、次に、装備を行います。作業内容としては、本の背に張ってある分類(番号)・バーコード・ブックコート(セロテープの大きいものをイメージしてください)を1冊ずつ行います。

東松島市図書館の場合!

おまけ
本が、図書館の本になるまで!

3、パソコンに必要なデータを入力します。入力内容は、書名・著者名・本の大きさなど。また近頃は、簡単な紹介文や雑誌であれば、特集記事などもデータ入力します。

4、リクエストがあった本は電話・メールなどでお知らせします。その件数は年間約4千件。毎年1割ずつ増えています。

 5、その他の本は新着コーナに配架されます。

おまけ その2

 図書館の役割と使命は、資料の収集・保存・提供です。この一般に利用されている図書館の本の寿命ってどのくらいかご存知でしたでしょうか?一般書・児童書・参考図書・郷土資料と資料によってまちまちですが、東松島市図書館資料の寿命を紹介します。

 基本的に、図書館の本として役割が終わった資料は、青空リサイクルブックフェアー(例年10月開催・市民からも不用本を募集します)に市民に『情報と資源のリサイクル』を目的として、無料提供されます。それでも残った本は、リサイクルセンターに搬入し資源の再利用とされます。

 1、統計的には以下の利用回数で背が割れたり、いたるところで破れたりして修理不能となります。

☆一般書・・・・・耐応利用回数の面では80回〜130回位(小説・貸出可能な実用書など)。年数的なものとしてベストセラー本などは耐応利用回数が2〜3年で向かえることから廃棄となります。小説やエッセイなどは対応利用回数が迎えたものがおおよそ対象となります。しかし、どの本も購入から5年が経過すると統計上ほとんど利用が無くなります。これは、実用書であれば記述が古くなり資料の新鮮さがなくなり、信憑性にもかけてくることから利用が減っていきます。具体的には、パソコン関係の本は5年もするとバージョンが古くなり利用ができなくなります。また、地図関係の図書では、新しい道路やお店ができたりしてしんぴょうせいに欠けてきます。さらには、医学関係も命に関わる部分から鮮度が要求されます。お料理関係は写真に新鮮さがなくなります。
 このことから購入から7年〜10年で廃棄対象となります。ただし、県内に1冊しかない資料に関しては、保存もしくは県立図書館へ移管を行います。これは、県内のどこかの図書館であれば相互に貸借して対応ができるというメリットがあるからです。

※郷土資料はこの限りではありません。壊れても修理をして保存していきます。

☆児童書・・・・・耐応利用回数では調べ物用図書・えほん 50回〜80回位、読み物 60回〜120回で廃棄となります。当館のベストリーダーに出てくる「はらぺこあおむし」などはのえほんは1年〜2年で紙が本当にボロボロとなり、これでもか!というくらい修理を重ねた末に廃棄となります。また、調べ学習用図書などは4年〜6年位で統計データなどが古くなったり、学習指導要領の改訂で内容がかわったりします。このことを検討し廃棄をしていきます。
 基本的には、品切れ・絶版を除き、児童書は、県図書館などの相互貸借対応で賄わず、購入し対応しています。特に、定評のあるえほん・読み物は買い替え、調べ学習用図書は学習指導要領に沿った本や子どもの興味が湧く資料を購入しなおし対応しています。

※えほんの寿命は貸出回数・年数の面から見ると寿命が短く感じられますが、1回の貸出で、何度も何度も開いたり閉じたりと読まれて返却をされていることから、一般書と比べものにならないくらいの過酷なものとなっています。

 2、参考図書などは、貸出を行うことよりも、館内で調べたりされることが多いことから貸出統計の数字には現われません。しかし、装丁(本の状態)が比較的良くても、記述(書かれていること)が古くなったり、統計的な数字のしんぴょうせい、法律改正、歴史の新発見や事実の改正などの面を考慮して買いかえをするようにしています。しかし、財政事情が苦しく更新が難しくなっています。

 3、逐次刊行物は下記の保存年限により廃棄されます。

☆新聞・・・・・・・石巻日日・石巻かほく⇒永年保存、河北新報⇒1年保存(その後はマイクロフィルムにて永年保存)、その他⇒半年保存(但し、読売新聞は縮刷版を購入し永年保存)

☆雑誌・・・・・・・郷土色があるもの、掲載されているものは永年保存。この他は2年間保存後、宮城県図書館に移管するもの、リサイクルセンターに搬入するものと区分けがされます。

☆政府刊行物系・・・資料によってですがおおよそ1年〜2年ほど保存後雑誌同様に、リサイクルセンターに搬入しています。

使命をまっとう
情報と資源のリサイクル