矢本二中職場体験生徒作「お手製紙芝居」

 11月11〜14日に矢本二中生6名が、12日(水)に行われた「おはなし会」で行ってくれたものをご紹介します。当日は、6名と聴いてくれる子どもたちは少なかったのですが、出演の始まりと終わりに手遊びもあり、とてもがんばって演じてくれました。

@あるところに、たっくんという男の子がおりました。たっくんはとても野菜が嫌いでどんなに美味しい野菜料理を作っても

 たっくん 「野菜は嫌い!だって苦くて美味しくないんだもん!!」

 といって、ひと口も食べようとはせず毎日まいにちお母さんを困らせていました。

『野菜のようせい』
 作・画 職場体験6名 矢本二中生

Aお母さん 「う〜ん う〜ん どうしたら野菜を食べてくれるかしら」

 お母さんは一生懸命考えます。

Bそんなお母さんの目の前に突然三人の妖精が現われました。

  お母さん「あなた達はいったい・・・」

 お母さんは驚きながら三人の妖精に尋ねました。
 すると妖精はお母さんの周りをクルクル回りながら自己紹介をします。

C野菜達 「はじめまして、私はにんじんの妖精」
       「僕はたまねぎの妖精」
       「おいどんはレンコンの妖精でゴワス」
 
 三人の話によると、三人の妖精は、おいしい料理でたっくんの野菜嫌いをなおすために来たというのです。 

Dしかし、お母さんはこういいました。
 
 お母さん「いままでいろんなお料理を作ってきたけど、たっくんは一度もおいしいといってくれなかったわ。いったいどんな料理を作るつもりなの。」

 そんなお母さんにニンジンの妖精はエッヘンと胸をはります。

ニンジン「ごはんのおかずじゃなくて野菜でお菓子をつくりましょう」

 野菜でお菓子。お母さんは今まで考えたこともありませんでした。でも、おいしいのかしら?あまり納得がいきません。

E野菜たち 「いいから、いいから、僕たちを信じて!僕たちは野菜だもん。自分たちのおいしさの引き出し方は知っているよ!!」

 タマネギの妖精はそういうと、お母さんの背中をグイグイ押して、キッチンまで連れて行きました。

F身支度が整うとレンコンの妖精はお母さんに

 レンコン 「おいどんたちの歌に合わせて作るでごわす。そうすればおいしいお菓子ができるでごわす。失敗を恐れず楽しく作ることが美味しさへの一歩でごわす」

 というと、三人のゆかいな歌が始まりました。 

G全員「♪野菜でおやつ おいしくなろう!
     タマネギ コトコト につめて ジャムに
     レンコン すって むしパンにしよ!
     ニンジン つぶして ケーキにいれよ♪」

Hあっというまにお菓子は完成!
 出来上がったものは、
 ニンジンケーキ
 タマネギのジャムガのったクラッカー
 そしてレンコンのむしパン
 
 どれも甘くて美味しそう♪

Iお母さん「これならたっくんも喜んで食べるわ! みんな、ありがとう!」
 
 お母さんはとてもうれしそうに笑いました。
 
 ニンジン「どういたしまして。」
 「でも私達は、ほんの手助けをしただけ。本当の美味しさを伝えるのは、たっくんママ。あなただから。これからもがんばってね。」

 妖精達はすぅぅっと消えていきました。

Jたっくん「・・・起きて お母さん 起きて」

 お母さんは、ビックリしてとびおきました。周りを見るとそこはリビング。

 たっくん「もう三時だよ。お母さんおやつは?」

 たっくんがとなりで、おやつをせがみます。さっきまでのことは夢・・・だったのでしょうか。どうやら料理について悩んでいるうちに眠ってしまったようです。
 テーブルの上には三枚のレシピ

Kお母さんはニコッっと微笑み、たっくんにこう言いました。

 お母さん「お母さんが美味しいおやつを作ってあげる!」

 そして、お母さんの作った美味しい野菜のおやつを食べて野菜が好きになりましたとさ


 おしまい